ドラマチック・ロマンス
「それじゃ、美咲。今日はありがとね。」


「ううん、私も花菜とおしゃべり出来て良かった。」



すっかり長くおしゃべりをしてしまった私たちは、駅前でバイバイ、気をつけてとお互いに手を振り、お互いの帰る駅の番線へと足を向ける。


美咲は虎太郎くんと結婚してから、引っ越し、もう私の住んでいる最寄り駅でなくなったことがちょびっと淋しい。


私の住んでいるところは、都会とはちょっと遠い町で、今日会ったところから電車で一時間ほどだ。



電車で揺られて、やっと最寄り駅まで着くと、足が疲れているのに気づく。

歩いていると、自身が卒業した中学校が目に入った。


ふと、夜空を見上げると、一面にキラキラした星たちが輝いているのが目に映る。


「今日は、星が綺麗だなぁ〜。」



私は、小さい頃から星が好きで、図書館に行くと、決まって星のふしぎとか、星の正座とか‥‥よく借りていた。プラネタリウムも大好き過ぎて、大人になった今は、一人で行くこともある、

星空って無限大で、心が落ち着くのだ。




それに、せっかく今日はクリスマスなんだ‥‥‥

星たちを学校の屋上でふと見たくなって来てしまった私は、勢いで中学校に足を向けた。


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