ドラマチック・ロマンス
職場までは30分かかる。将太は友達と行くらしく、私より早い登校だ。



サッカー部に入ると言っていた。



 
私は自転車通勤している。部活の朝練があるときは極力、顔を出してあげたいから、車で行くことも暫しあるけれど、あまり車は得意じゃないから、自転車のが好きだったり。


朝に風を感じながら、自転車を漕ぐとすごく気持をがいいし、今日をがんばろうって思うんだ。




そして、吹奏楽部の顧問になった私は、日々勤しんでいた。


吹奏楽部のみんなは、可愛い子たちばかり。


去年の顧問の先生に慣れている二、三年生のみんなは、まだ私との接し方に慣れていないみたいだ。





1年生は、学校自体にまだ慣れていないだろう。



入学して一ヶ月だし、まだまだ知らないこともあるよね。




・・・・・・無理もないよね、私もこれは経験しているから分かる。



部員のみんなも不安なのだから、私がしっかりしなきゃいけないよね。




「おはようございます、日高先生。」



「あ、おはようございます!」



私に挨拶をしてくれたのは、松木桃子(まつきとうこ)先生。同期。



松木先生は、体育の先生で、背が高くスラッとしているけど、笑顔がカワイイ先生だ。



「学校慣れましたか、花菜先生?」


私は、はい!っとトーコ先生に返事をする。
同期だが、私より一つだけ若い26歳。




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