【完】矢野くん、ラブレターを受け取ってくれますか?
明かされる真実
―――次の日の朝。
ブーブー
髪の毛をアイロンで伸ばしていると、近くに置いてあったケータイが鳴った。
「誰だろ……」
アイロンを置いて、ケータイを確認する。
「あ……」
拓磨くんからのメッセージだった。
『悪いけど、今日は遅刻していく』
たったそれだけだった。
やっぱり、昨日の私の言葉に相当腹を立てたんだ……。
拓磨くん、口調が変わってたもん。
拓磨くんの口調が変わるのは大体、怒ったときだ。
「……はぁ」
もう……どうしたらいいの?
拓磨くんにどんな顔して謝ればいいのかわかんなくなってきた……。
「おい、姉貴!はやく弁当作れよ!」
日向が勢いよく部屋に入ってきた。
あ……っ、そうだった。
今日、私が作らないといけないんだった!