【完】矢野くん、ラブレターを受け取ってくれますか?
「あの……っちょっと、離して……っ」
どういうこと?
この人たちは誰……?
「星司くん、助けて……っ!」
星司くんに助けを求めたけど、ニヤッと笑って助けてくれようとはしない。
なんで……?どうして……?
星司くんは私を騙したの……?
そんな……あの優しいみんなの王子様はどこ……?
「離してよっ」
「大人しくしろ」
「ヤダ……っ!」
怖い……怖いよ。
私、どうなっちゃうの?
いくらもがいても離してもらえず、私は体を縛られてしまった。
解こうとしても全然解ける気配はない。
ダメだ……1人じゃ絶対に逃げられない。
「せ、星司くん、どういうこと……っ?」
「ごめんねぇ、美憂ちゃん。本当はこんなことしたくなかったんだけどさぁ」
星司くんは今まで見たことがないほど冷たい目で、ゾッとした。
誰……?
こんなの、星司くんじゃないよ……っ!