【完】矢野くん、ラブレターを受け取ってくれますか?
繋がる想い
「さて、キミの王子様は来てくれるかな?」
電話を切った後、星司くんがニヤッと笑う。
「拓磨くんはきっと……来てくれる」
私はそう信じてる。
拓磨くんは人を見捨てるような人じゃない。
「すごい自信だねぇ」
「拓磨くんは優しい人だもん。無表情でなに考えてるのかわかんないところもあるけど、でも優しい人だってことは間違いないもん……!」
「へぇ、まぁそんなのはどうでもいいけどさ。さっそく、美憂ちゃんをどうしちゃおうかな?」
「……っ」
星司くんは私を舐めまわすような目で見てくる。
こ、怖いよ……。
拓磨くん、はやく来て……っ!
私の前にしゃがんで、私の顎を持ち上げる。
「まずはその綺麗な唇にキスしちゃおうかな」
「い、いや……っ」
私は必死で抵抗する。
が、体を縛られていて全く身動きが取れない。