【完】矢野くん、ラブレターを受け取ってくれますか?
「拓磨が急に『授業に出る』って言い出すからさ、俺もビックリだよ」
「そうだったんだ……」
どうして急に授業に出る気になったんだろう?
よくわからない人だな……。
「ま、これから拓磨、授業に出る気になったみたいだから、お世話してあげてね!」
「えっ!?」
お、お世話って……。
「拓磨のこと頼んだよ、彼女さんっ!」
「…………」
そうだ、私はあの人の彼女になったんだ……。
あれはただの悪い夢だったんじゃないかって今でも思う。
でも、現実なんだ……。
あぁーっ!私のバカバカーっ!
「どうかした?」
自己嫌悪に陥っていると、多田くんが私の顔を覗き込んだ。
「う、ううん!ま、まかせて!」
神様……どうか私をお助けください。