【完】矢野くん、ラブレターを受け取ってくれますか?
「書く必要ないから」
「そんなぁ……」
「いちいち文字にしなくたって、ちゃんと愛情表現してるし?」
「へっ?……んっ!」
急に腕を引かれたかと思うと、拓磨くんがドアップに映った。
拓磨くんの柔らかい唇から伝わってくる熱。
その熱が移ってきたみたいに、私の全身が熱を帯びていく。
「っもう、拓磨くんのバカ……」
「俺の愛、伝わった?」
「……うん」
「美憂のこと、すげー好き」
「……っ、ズルい」
一通のラブレターから始まったこの恋。
最初は最悪だ、なんて思ってたけど……。
でも、今はこんなにも幸せだ。
拓磨くんがそばにいてくれる、幸せな日々を送ることができている。
……拓磨くんに出会えて本当によかった。
大好きだよ、拓磨くんっ!
《END》