【完】矢野くん、ラブレターを受け取ってくれますか?
そのときだった。
あ、くしゃみ出そう。
くしゅんっ……。
ガタン―――
「あ」
私は出てきた紙パックを見て言葉を失った。
間違ってコーヒーのボタン押しちゃった。
私コーヒーニガテなのに……!!!
私ってばなんてドジなんだ。
ドジにもほどがあるでしょ……。
「はぁ……」
ドジな自分に呆れていると、誰かに肩を叩かれた。
振り返るとそこには……。
「あ……!」
「久しぶり。入学式で一緒に学校に行った子だよね?」
……私の好きな人・星司くんがいた。
持っていた紙パックを落としそうになる。
「は、はい……!」
私は慌てて頷く。