タカラビト
は、はぁ。そうなんだ。名前を知ったというか自己紹介されたというか。
頭の中はまたもやぐるぐる状態。
「はやくそれ、書けよ。」
そう言って教室の机の上に開けてある日誌を指差してくる。
わ、わかってるよ。
と、でも言いたそうな顔をすると
「じゃねーと、夕焼け、沈んじゃうぞ。」
ん?矢崎くん?なんて?
私のことわかってるんだ!
またまた私の目はまん丸に変わり、彼に微笑み、今日は諦めてると言おうとする。
「じゃあな。」
んもう。先に言われた。