タカラビト


あ、こいつ絶対、名前聞こうとしてる。
ふっ。

思わず口が緩みそうになった。

「名前、

ほらやっぱり。

彼女が教えてと言う前に

「俺、矢崎。矢崎颯斗。」

言ってやった。

やっば。驚いた顔してやんの。

望月の顔を見てまた口元が緩みそうになる。

< 54 / 74 >

この作品をシェア

pagetop