スナオじゃないキミ.





小さなテーブルを挟んで




向かえあって座る。





静か過ぎて、部屋には和くんの携帯をいじる音が響いてる。







とりあえずコップを持ってチビチビ飲む。





「遥奈夏休みなにしてんの?暇じゃない?」






「うん、宿題終わっちゃった。」




高校入ってから嘘つくのが上手くなった気がする。





ごめんなさい和くん。






「早いなー。帰省すんの?」






「どうだろ。お姉ちゃん次第かな。 」





「ふーん。」






ちょっとの沈黙が続いたから何気なく和くんの部屋を見渡す。





「あ、DVDでもみる?」



「うん。」





セットし始める。


なんのDVDだろう。





最初は予告ばっかりで、何か見当もつかない。





「はる、となりおいで?」





ふいに投げかけられた言葉に



動揺を隠せない。




何回言われてもドキドキする。






和くんの隣に座ると、やっぱり今でもドキドキする。






長い予告が終わり始まったDVDは、




ちょっと前に流行ったアクション物。





結構面白いらしく、楽しみ。






ずっと無言で見てて、




先に脱落したのは和くん。





気づいたらスースーと寝息を立ててた。





人が寝てるの見ると眠くなる。




でもちょっといいところだから




もうちょっとだけ.........。









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