涙がこぼれる季節(とき)【完】
無邪気な結衣は、悠斗がデジカメを持っていることに気づくと、
「私たちも撮って~」
幸せいっぱいの笑顔を悠斗に向けた。
結衣の浴衣姿――。
是非、記録に残しておきたいだろう。
だが、その横には、吉崎が――しかも、仲良さそうに手をつないでいる。
悠斗は迷ったに違いない。
だが、迷うだけ無駄なのだ。
「ねえ、お願~い」
「……しょうがねぇな」
結衣の頼みを断ることなど、悠斗にはできないのだから。
「私たちも撮って~」
幸せいっぱいの笑顔を悠斗に向けた。
結衣の浴衣姿――。
是非、記録に残しておきたいだろう。
だが、その横には、吉崎が――しかも、仲良さそうに手をつないでいる。
悠斗は迷ったに違いない。
だが、迷うだけ無駄なのだ。
「ねえ、お願~い」
「……しょうがねぇな」
結衣の頼みを断ることなど、悠斗にはできないのだから。