涙がこぼれる季節(とき)【完】
結衣の誕生日
<吉崎修太郎>
夏休み中、ほぼ毎日だった勉強会は、2学期が始まってからは休日だけになった。
結衣の誕生日は、10月2日の日曜日。
本来なら勉強会があるが、また、悠斗が変な気を回してくるかもしれない。
だが、それならそれでもいい――むしろ、その方がいいかもしれない。
花火大会でやっと手をつなぐことができたが、その後、オレたちの行動範囲は学校から家まで。
親に知られたくなかったため、手をつなぐことができなかったのだ。
だから、ショッピングモールへでも行き、その行き返りの道で手をつなげたらいいなあ、なんて、密かに思っていた。
ところが、今回、悠斗は何もしないつもりらしい。
結局、4人でケーキを食べようということになり、当日、結衣の家へ行った。
夏休み中、ほぼ毎日だった勉強会は、2学期が始まってからは休日だけになった。
結衣の誕生日は、10月2日の日曜日。
本来なら勉強会があるが、また、悠斗が変な気を回してくるかもしれない。
だが、それならそれでもいい――むしろ、その方がいいかもしれない。
花火大会でやっと手をつなぐことができたが、その後、オレたちの行動範囲は学校から家まで。
親に知られたくなかったため、手をつなぐことができなかったのだ。
だから、ショッピングモールへでも行き、その行き返りの道で手をつなげたらいいなあ、なんて、密かに思っていた。
ところが、今回、悠斗は何もしないつもりらしい。
結局、4人でケーキを食べようということになり、当日、結衣の家へ行った。