涙がこぼれる季節(とき)【完】
結局、私の家までは4人で帰り、そこからは、吉崎一人で帰ってもらうことにした。


しばらくの間、結衣ママがおじいちゃんの家に行って帰りが遅くなるため、帰って来るまで私の家で過ごすから。


これが、表向きの理由。




そして、吉崎が帰ってしまった頃を見計らって、私と悠斗が結衣を送って行く。


「ったく、面倒くせぇなぁ。ワガママ女のせいで、家に帰るの遅くなっちまったぜ」


憎まれ口を叩く悠斗は、とても生き生きしていた。

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