森田当麻の奇妙事件簿

「富山喜一です。お噂はかねがね」

富山は無表情に言うと当麻に頭を下げた。

オールバックの髪に広い額。
切れ長で冷酷な瞳はなんでもお見通しのよう。

久しぶりに苦手なのが来た。

当麻は「どうも」と言いながらも顔をしかめた。
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