森田当麻の奇妙事件簿
第2章
当麻の秘密
「えっ……?」
人が死ぬ予知夢?
固まる優衣に当麻が優しく笑った。
「日向と皆藤刑事以外には言ってないんだけどな。予知夢の事。」
「人が死ぬ、予知夢って……どういう意味ですか?」
「……体質みたいなもの。俺と何らかの形で関わった奴らが死ぬときに……みるんだよ。夢を。それが現実となって現れる」
言い終えると、当麻の優衣の腕をつかむ力が強くなった。
「……苦しいですか」
優衣の腕を掴む手が小刻みに震えていた。
「苦しいに決まってるだろ。毎回、どこかの暗闇にいるんだ。右も左も分からない、暗闇。」