森田当麻の奇妙事件簿

「首を絞められた時の被害者が抵抗した痕だよ。これがあれば絞殺は確実。だが……これはない。つまり、絞殺じゃない」

「へえ。物知りですね。皆藤刑事」

褒められて悪い気はしない。
すると富山の鋭い視線が突き刺さる。

「警察の専門用語だから知ってて当然だよ」

当麻があくびしながら言う。

余計な事を……。

皆藤は当麻を睨んだ。

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