森田当麻の奇妙事件簿
「そういや、今日はあの男いないの?」
あの男?
当麻の事か。
「はい。別の仕事で」
「……そっか。あいつに伝えといてよ。優衣ちゃんの彼氏は俺だって」
殴るぞ。
優衣は「結構です」と苦笑いをうかべた。
さっさと本題に入ろう。
「和樹さん。なんで昨日、私達を家に入れたんですか?」
回りくどいのは苦手だ。
この人の事だからまた、変な方向へ持っていくに決まってる。
「決まってるじゃん。優衣ちゃんが可愛かったからだよ」