森田当麻の奇妙事件簿
無視しよう。
「では、和樹さん。昨日の夜8時から10時の間、何していました?」
これは当麻から頼まれた事だ。
いわゆる、アリバイ確認。
香織が犯人のはずだが、当麻も何か疑問に思っているのか、アリバイを確認してこいと言われた。
和樹はイタズラな笑みを浮かべた。
なんだか、嫌な予感がする。
「知りたい?」
「はい。」
「俺の言うこと聞いたら教えてあげる。」
そう言って和樹が優衣の顎を指で持ち上げた。