森田当麻の奇妙事件簿
なのに、なぜ?
「まあ、考えても仕方ない。現場に行くぞ」
「海にですか?」
「当たり前だろ。皆藤刑事とも、待ち合わせした。」
当麻はそれだけ言うと、運転席に乗り込んだ。
優衣も慌て助手席に乗り込む。
「でも、大丈夫なんですか?」
「何が?」
運転しながら、当麻が素っ気なく聞き返す。
「雨……。降りそうですよ?」
先程から天気が悪化してきている。
今にも雨が降りだしそうだ。
「構わないよ。天候は時に味方してくれるからな」
当麻が不敵に微笑んだ。