森田当麻の奇妙事件簿

「彼の言う通り。海水で流されてたけど、微量の皮膚がついてたわ。被害者のもので間違いない。まあ、犯人の指紋はついてなかったけどね」

なるほど。当麻の推測は当たっていたのか。

当麻は資料を麻都佳に返すと、何も言わず部屋を出ていった。

そのあとに優衣が続く。

皆藤と富山も脱兎のように素早く部屋を出た。

「僕、この部屋もう行きたくありませんよ」

富山が怯えたように言う。

「俺もだよ」

皆藤がタバコを取り出した。
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