狼少年と黒猫さん



大神side★★


「花火。綺麗だよねー…。」



何気なく、言ってみた。


「うん……そうですね…。」


ロケット花火の1つ目を使っている。



花火の光で、照らされている黒猫は綺麗だった。




本当に。


これは、嘘じゃない。

分かりやすい嘘なんか…もう、つかないんだ。




「……私と…花火。どっちがッ綺麗ですか?」



少し、震えた声でそう言われた。



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