狼少年と黒猫さん



「……私と…花火。どっちがッ綺麗ですか?」


「え…?」


ビックリした。

まさか、そんな恋愛的なこと。



言われるとは思っていなかった。


「なっ。…何回も言わせるつもりですか?」



ツーンとしている。


ムスッとしていて、手で膝を抱き抱えている。



そこに、顔をベタァーとくっつける。




「……。」



うん、君の方が綺麗だよ…なんて、



言う勇気もなかった。


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