Two×Love 〜2人目の運命の人〜


「ちょっと待って!!」


あたしは思わず彼を引き止めてしまった。



「ん?」


振り返った彼に夜のネオンがサッと当たって、少しかっこよく見えた。



「いると思うよ、運命の人」



あたし何言ってんだろ…。

ちょっと恥ずかしいし。


でも、なんかね…



この人にはちゃんと答えたかったの。

直感だけど、答えなきゃいけないと思ったの。




「そっか」


彼はあたしの言葉を聞くと、そう言って一瞬だけ、本当に一瞬だけニコッと笑った。

優しい顔で。


なーんだやればできるんじゃん!!


今日初めて会っただけの彼なのに、ただ笑ってくれるだけで何だかちょっと嬉しかった。



「気をつけて帰んな」


さっきの冷たい顔で言う彼。


あれっ?

ところでこの人名前ってなんだっけ?
< 10 / 61 >

この作品をシェア

pagetop