Two×Love 〜2人目の運命の人〜


“ピピピッ、ピピピッ…”


勇馬の携帯が鳴った。



「あー千夏、うん、うん、祭り?行く行く!!櫂もいるから連れて行く、はい、じゃああとでねー」


嫌な予感……。

しかもいつから千夏って呼び捨てだっけ?



「今日近くの神社で祭りやってるから来ないかって。

千夏と未菜ちゃんもいるらしいから行かない?」


「俺はパス」


「言うと思ったよ…

だって俺と千夏がペアになったら、未菜ちゃんが1人になっちゃうでしょ?だから櫂は未菜ちゃんと一緒に仲良くさ。

だから頼む!一生のお願い!!」


一生のお願いって……そう言ってこの前の合コンも付き合ったじゃんかよ。

もう何回目のお願いだよ!?


それに、森山未菜の相手なんか俺がしたくねぇーしな。



「お願い、お願い、お願い、お願い、お願い……」


「うっせぇーな!!」


「行くまで言うし!

お願い、お願い、お願い、お願い、お願い…」


「わかったよ、行けばいいんだろ…行けば!」


あきらめ悪いからな…勇馬は。

それにコイツには借りがあるし。


まぁ、いいか

黙って歩いてればどうせ何もなく、すぐ終わるだろうし。



俺は

そんな軽い気持ちだった――…
< 30 / 61 >

この作品をシェア

pagetop