Le Petit PrincesseII
「はい!二人とも、今日はごちそうだよ!」


クリスティーナの母が運んでくれたのは、オニオンスープと茹でたジャガイモ、パンだった。


城で暮らしていたエドガーにとっては考えられないような質素な食事だが、クリスティーナとクリスティーナの母は嬉しそうだ。


苦しい生活の中でご馳走してくれる親子に、申し訳ない気持ちと感謝でいっぱいだった。


「さぁどうぞ!」


「いただきます。」


エドガーは食べ始めると、城の食事とはまた違った美味しさがあると思った。


「エドガー君、お味はどう?」


「美味しいです!」


エドガーは自然と笑顔になった。


「それは良かったわ!」


それから三人は談笑し、夕食を食べ終えた。


「ごちそうさまでした!それでは僕はこれで。」


エドガーが席を立つと、クリスティーナも立ち上がった。


「エドガー、送って行くよ?」


「いや、寮はこの近くだし…」


「いいからいいから!」


エドガーの言葉を遮り、クリスティーナは少し強引に話を持っていく。


「じゃあクリスティーナ、エドガー君をよろしくね!」


「うん!」


「お、おじゃましました…」


エドガーはそう言うと、渋々クリスティーナに付いて行った。
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