Le Petit PrincesseII
「…ごめん、クリスティーナ。」


エドガーは申し訳なさそうに俯いた。


「…エドガー?」


クリスティーナは不思議そうにエドガーを見つめている。


「…その時の男の子が、僕だと言ったら…?」


エドガーが言うと、クリスティーナは目を丸くした。


「…やっぱり!」


「…気付いてたのか?」


「何となくそうなんじゃないかっては思ってたわ。だからエドガーにこの事を話したの。」


そう言ってクリスティーナは笑った。


「私はずっとエドガーに会いたかった!だから嬉しいの!」


「…会いたかった?」


予想外な言葉にエドガーは固まった。


「うん!だって身分が違い過ぎて、もう二度と会えないと思ったんだもん!それが今こんな風に同じ学校に通えてるなんて、何か変な感じ!」



実際にエドガーは、あの日以来自由に外に出してもらった事は一度だってなかったのだ。
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