Le Petit PrincesseII
二人は森から出ると、ヴァレンティーヌの所に行った。


ヴァレンティーヌは見るからに嬉しそうに笑顔を向けてきた。



「ごめんねヴァレンティーヌ、待った?」



ステファニーが聞くと、ヴァレンティーヌは黙って首を横に振った。


その代わり、嬉しそうに水中に入っていた足の先を出した。




「あぁ、足があるのね!待ってね、今着替え持ってくるからヴァレンティーヌはそのまま入っててね!何も着てないから下半身は水から出しちゃダメだからね!」


ステファニーは嬉しそうに言うと、ヴァレンティーヌの着るものを取りに寮へ戻った。


だが寮に戻って考えてみると、当たり前の事に気が付いた。





「ヴァレンティーヌは契約したんだ!
どうしよう、上手く行かなかったら海の泡になっちゃう!」





部屋でついそう叫ぶと、赤い服を持って寮を出た。
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