Le Petit PrincesseII
やがて空が少しずつ白くなっていくと、多くの人魚達は海の中へ戻っていった。

そして孤島に残されたのはステファニー達4人だけだった。



「もちろんヴァレンティーヌはブライアンの所に行くでしょ?」


エリックが尋ねると、ヴァレンティーヌは何かを考えるように、明るくなりかけている水平線を眺めた。


「人間になる魔法だって自由に使えるよ?」


「…3日間だけじゃブライアンの事、まだ知り尽くせてないような気がするの。」


ヴァレンティーヌは水平線を眺めながら一呼吸置いた。


「人魚の生活も捨てがたいし…やっぱりもう少し今までの関係を続ける事にしてみるわ。」


そう言い切ると、ヴァレンティーヌは嬉しそうに3人の方へと笑顔を向けた。
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