Le Petit PrincesseII
ある日、ルドルフは城の見張りの目を盗むと、脱出を試みた。


マントを被り、夜明け前には部屋を出た。


ルドルフはこの時まだ幼く、7歳くらいだっただろう。


だが後に、これが最初で最後の反抗になる事を知る。


見張りはいつものようにウトウトし始めていた。

何だかんだ言って、城の見張りも夜明け前には居眠りをしてしまうようだ。


ルドルフはあっさりと裏の門から抜け出すと、緊張と達成感で城下町と海の間の道を思わず走り抜けた。
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