Le Petit PrincesseII
ルドルフは転けて足を擦りむくと、一人で泣いてしまった。

いくら一般的な教養を詰め込まれた王族の一人息子であっても、中身は普通の7歳の子供である。大泣きするのも無理はない。



「…大丈夫?」


声を聞いて顔を上げると、ルドルフと同じ年くらいの女の子が手を差し伸べていた。


ルドルフはここに来て優しくされ、ますます涙が込み上げてくるのだった。


「怪我をしたなら家においで。」


そう言って女の子はルドルフを立ち上がらせ、手を引いた。
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