Le Petit PrincesseII
自分の住んでいる大きな城しか知らなかったルドルフは、普通の民家の小ささに驚いた。


中に入ると、狭くてあまり裕福ではなさそうだったが、掃除の行き届いた綺麗な部屋だった。


「ママ、この男の子怪我しちゃったみたいなの。」


「あらー、擦りむいてるわね。」


そう言ってその子の母親は、綺麗な水と清潔な布を用意してくれた。


「ちょっと滲みるわよ?」


そう言って母親は濡らしたタオルで傷口を洗ってくれたが、やはり擦り傷には滲みるようだった。


ルドルフは手当てをしてもらうと、パンまでご馳走してもらった。


「名前は何て言うの?」


「ルドルフ!」


「ルドルフって言うのね!私はクリスティーナ!よろしくね!」


二人は朝食を食べた後は外に出て遊んだ。


ルドルフは毎日自由に遊んでいられるクリスティーナがとても羨ましく見え、それと同時にずっとここに居たいと思ってしまったのだった。
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