Pastel Lover
◇ ◇ ◇
今朝はいつもよりも早く目が覚めてしまった。二度寝することも出来ずカーテンを開けてみると、眩しい太陽の光が目に飛び込んできて、目を細めた。早朝だというのに、既に気温は高く、これからもっと暑くなるんだろうなあと思いながらベッドから起き上がった。
カレンダーの今日を指す日付が目に入ってきて、どきりとする。
今日は、夏休み最後の日曜日。
桐山くんと遊ぶ日、だ。
何でもするから、と言ったのはわたし。だから断ることもできず、今日が訪れてしまった。
本当はその話をした週の日曜日に遊ぶ予定だったのだが、どうも天気予報では雨だと言うから、次の週の今日に持ち越したのだ。
行く場所は、ふたりで決めて結局は美術館に行こうということになった。わたしが行きたかっただけなんだけれど。
美術部員のわたしたちにはぴったりの場所だろう。
わたしの足元には、昨晩放り出した洋服たちが散らかっていた。悩み悩んでも結局決まらず、そのまま寝てしまったのだ。
...わたしは、楽しみにしてるのかな。
胸の中にあるものが未だに、わたし自身のものなのに、何なのかはっきりしないでいた。