ペット〜僕の歪んだ恋愛、友情〜

それが、俺と涼の出会いだった。
その後は、一緒に暮らしていたな。
涼は、俺にとって親のような人だった。
涼のおかげで今の仕事がある。涼からもらったテクニック。

今日は、涼に逢う日だ。毎回決まった日に会いに行く。
楓が、浴室から戻って来た。
「天君、どうしたの？」
「ちょっと昔を思い出してた。」
「涼さんのことでしょ？」
「・・・・・、うん。」
「今日は、やっぱりいいわ。そんな辛気臭いオトコに抱かれたくないし。」
「・・・・」
「さっさと、行ってあげかさい。」
俺は、僕は黙ったままうつむくだけだった。
「早く行きなさい。後で埋め合わせしてくれればいいから。」
「・・・・・、ごめん。」
俺は、部屋を飛び出してタクシーに乗っていた。