泡沫の頁
ここで、父上は生活を…。


「あ、あの」


「ん?」


「名前を、聞いていなかったので…」


「あぁ、僕は、一番組長の沖田総司。」


「沖田さん、ですね…。」


沖田さん…。本当に優しい方だな…。


そんなことを思いつつ、沖田さんに付いて


行っていると


「ここで待っててね。」


そう言われて開かれた扉は、物が何一つ


ない、殺風景な部屋。


私はそこに座りつつ、沖田さんに尋ねた。


「あと、一ついいですか?」


「いいよ。」


「私の父上は、…どんな方なのですか?」


「………それは麗ちゃんが会ってみないと


僕の印象だけで勝手に言えないでしょ?」


「はい…。」


「そんなに長くは待たせないようにするか


らね。」


「はい!ありがとうございます。」


…父上がどんな人か尋ねたとき、沖田さんの


沈黙が長かった。


何か、あったのかな…。
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