【完】強引に、キス- 年下騎士 -


しばらくして、俺もだいぶ気持ちが冷静になってきたから、男を離した


「………二度と音亜に近づくな。音亜は誰にも渡さねえ」


俺がそう言って施設に戻ろうとした時、男はフラフラになって立ちあがる


「…ッ………サンキュ。お前のおかげで、目が覚めたよ…」


「あ?」


俺が振り向くと、男は切れた唇から出る血を親指で拭うような仕草を見せて、怖いくらい別人の笑顔を見せた。


「おま…」


「五十嵐悠雅だ。俺も、お前にぜってえ!音亜は渡さない」



五十嵐はそう言って俺に背を向けて去っていった



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