【完】強引に、キス- 年下騎士 -
翌日
学校から帰ってきた音亜が俺や光子さんの声に振り向きもせずに部屋に直行した
俺はあわてて追いかける
「音亜っ!?」
部屋に入ると、布団にくるまる音亜を見つけてベッドの前にひざ突いた
「音亜、何があった!?」
「ぅ…っ、こ…っ…………じぃ…………っ…………」
ぐしゃぐしゃになった顔で泣く音亜を見て、胸がしめつけられた
そして
「っ…?!」
頭より先に身体が動いた。
頭を強引に引き寄せて、音亜の唇に俺の唇を重ねる
「んっ……幸司…ちょ…っっ」
何度も何度も重ねた後、強く抱きしめた
「…ごめん。嫌だったよな………ごめん。でも俺…音亜がこんななってるのほっとけなくて…音亜が……………」
ダメだってわかってても、こんな弱い音亜を見てられなかった。
でも…‥音亜を抱きしめて話してるうちに段々理性が戻ってきて、俺は言葉をとめて音亜から離れる
「大丈夫……大丈夫だよ。俺がいる。お前には俺がいるから。今の今だけど…もう音亜の嫌がることしねえから…何があったか話して?」
気持ちを切り替えて、俺はいつもの弟の幸司に戻った