【完】強引に、キス- 年下騎士 -
「なんか変な事考えてる?」
少し肩を落とした俺に気づいて、音亜が俺の顔をのぞき込んだ
「いや…」
「幸司、幸司が言ってくれたんでしょ?“親友”って。でもね、それ以前に私達は“家族”なんだから」
俺の手をそっととり、両手で包み込んだ
「私がどんな家名を持とうと、幸司との関係はかわらない。もちろん、光子さんやここの子達ともね!」
「うん……‥だなっ、!」
溢れそうな涙を必死に抑えて笑うと、めずらしく音亜が俺の頭に手を置いた
「光子さんに報告してくるね」
部屋を出て行く音亜の背中を見送った。