【完】強引に、キス- 年下騎士 -
「うるせぇよ…」
「お前がしけた面してっからだろー」
漫画なら“ニヒヒ”と言葉でも出てきそうなくらい歯を見せて笑う悠生。
「なぁ悠生」
「んだあ?」
「俺のこと放置するくらい、朝急いで出てくって何の用事だと思う?」
そう聞くと、悠生は呆れたって顔をする。
「またシスコン話題かよおー、毎日毎日…、親友じゃねえの?」
「いや、香坂さんだったらあんな風にはならねぇと思う…」
香坂さんとは、学校に行くにも逆方向の道だし、今まで何度か早めに出ることもあったけど、今日ほど早い時間に出た事はなかった。