【完】強引に、キス- 年下騎士 -
3カ月前
»バレンタイン
あれから、音亜は少しずつ元気を取り戻して未だに嫌がらせは続くようだけど、彼氏がいるから大丈夫って頑張ってる。
そんな音亜とは違って、嬉しそうに彼氏の話をする音亜に、日に日にイライラして黒い気持ちが腹を行き来する俺がいた。
今日もまた、夕方施設に入る直前、元気のない顔をした音亜とバッタリ会った。
最近は本当にバッタリ。
彼氏と時間を過ごしてるのか、帰ってくる時間がバラバラすぎてあわせようにも難しい
「何かあった?」
顔を向けずに、声だけで話しかけると、音亜は苦笑いをして答える
「幸司にはすぐばれちゃうね」
部屋につき荷物を置いて、音亜と一緒にベッドに腰掛ける
「お前のこと見てるもん。わかるよ、それくらい」
そう。毎日ずっと見てきた。だから音亜の表情で、心から笑ってるのか、泣きそうなのか、そんなことはわかる。