青恋〜君と見た空〜
え?
桜井くんが……私を……?
「俺、胡桃ちゃんが好きだ。俺と付き合って下さい。」
嬉しい。
「私も桜井くんのこと好きだよ。」
「え、本当に!?」
桜井くんはぱっと笑顔になった。
「でも、今から私の話を聞いてもらってもいい?
この話を聞いたら私の事を嫌うかもだけど。」
「俺は、何を聞いても胡桃ちゃんの事嫌いにならないよ。」
そうだといいな。
「私さ、未来が見えるせいでたくさんの人から気持ち悪がられた。
親も世間と同じだった。私の事を気持ち悪がって私を捨てたの。
それと、私の右手だけど治らない骨折なの。」
「え?」
「だから私の右手は二度と動かないの。」
桜井くんは、悲しそうな顔をしていた。
「その骨折って、俺が滑った時に出来たよね?
つまり、俺のせい?」
「違う。桜井くんのせいじゃない。」