裏道万屋の事情
「海の家の店員は原則水着だが、さすがに菜男に男の水着は無理だな。だからTシャツ、短パン、パーカーを買うぞ。」

『ったりめーだバカ!!』

「菜子は水着着ちゃいけないの??」

『男装するのに女の水着は着れないでしょ…。』

「そうなんだ。残念。」



…何がだい??

嵐くん……??



「俺も水着じゃなくて菜子と同じ格好が良い。」

「ええ〜??原則水着にパーカーなんだけど〜。」

「菜子一人だけその格好じゃ浮くじゃん。だから俺も着る。」

「ま、確かに…。分かったよ。後、仕事場では絶対菜子じゃなくて菜男って呼べよ??」

「うん。」



嵐…あたしが不自然にならないように同じ格好してくれるんだ。

……何かちょっとホッとしたかも。












買い物も終えたあたし達は家へ帰った。



「ぅおっ?!男だ!!!!ってかお前本当は男だったんだろ?!水臭いよな〜別に隠してること無かったのによー。」

『殴られたいんですか。』

「わぁ〜菜子ちゃん凄い似合ってるよ!!あ、菜男くんの方が良いのかな??」

『…弘さん、何かそれもんの凄っっっく複雑なんですけど……。』

「そうそう!!後みんなにまだ言わなきゃいけないことがある。」

「何だよ??」



もう何なんだよ!!

まだ何かある訳っ??!!


ってかもうこうなったらヤケクソだっての!!!!

今のあたしは何が来たって恐くないゼっ!!!!
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