裏道万屋の事情
教訓 11...

困った時最後に頼りになるのは何と言っても友達。

あれからあたし達は海から出て、しばらく海岸に並んで座っていた。



ってか…海でこうしてるって何か普通にカップルみたいなんですけど。

ってあたしは何考えてんだか………。

だって嵐だよ?!


…でも格好良いもんなぁ〜。共学の学校とかなら絶対モテまくりだったろうに。

さすがに付き合ったりとかしたことないかなぁ〜??



『ねぇねぇ、嵐ってさー付き合ったりしたことないの??』

「…付き合う??」

『うん。』


気になって仕方なくなったあたしはストレートに聞く。


「…って、何??」


ぇえっ?!マジっスか!!!!
それこの年で聞いちゃう人居るんスかっ??!!

さすがに嵐でもそれくらい知ってるかと思ったんだけどな。


「今日女の人にその言葉いっぱい言われたんだけど何かよく分かんないから全部断った。」

『……ってオイそれ!!明らか逆ナンされてんじゃんっ!!!!』

「…ギャクナン??」


凄い!!凄すぎる!!!!
何て純な男子高校生なんだろうかっ!!!!

こりゃ天然記念物もんだよ、うん!!!!


『つまり…何と言いますかね…??付き合うというのは男の子と女の子がお互いに恋をして、仲良く遊んだり手繋いだりすること??だよ、きっと多分。うん!!』


経験の無いあたしにも実際よく分かんなかったり…。

うわ今あたし猛烈に切なくなってきた―――。


「恋、って…??」


ええええ〜〜??!!
そんなとこ聞かれましても!!!!ってかお願いだから聞かないで〜〜〜!!

自分から出した話題のくせにこの手の話題には弱いあたし。

今度からは自分からこの話するのは止めよう。


あたしは密かにそう決意を固めた。
< 120 / 317 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop