裏道万屋の事情
とりあえず部屋に入る。

不幸中の幸い(?)で、布団はちゃんと二人分ある。


まぁ……これなら問題無い…か、うん。



気まずさを無くすためにテレビを付け、何となしに目を向ける。



今巷で人気の学園ドラマがやっていた。

いぃなぁ〜何か楽しそうで…。いや、別にあたしが楽しくない訳じゃないけど。



「何かさ、」

『何??』

「もしかしたら明日俺と菜子は店の手伝いしなくて良いかもだって。」

『ふーん……………




はぁ???!!!』



……Why??



「二人で遊んで来て良くなるかもなんだって。」

『何でっ??!!』

「さぁ。でもヨリさんが言ってた。」

『ヨリさんだとぅ〜?!ダメダメっ!!!!あいつの言うことなんか信用しちゃ!!!!』



ヨリさんの言うことなんか当てにならんっての!!

また何か企んでんだよ絶対。



でも、今みんなが出掛けてるのと何か関係あるのかな??



「俺遊びたい。菜子は??」

『まぁ…どっちかっつったら断然遊びたいけど…。』

「じゃ、決まり。」

『でもまだ分かんないんでしょ??』

「大丈夫だよ。だってヨリさんが言ってたし。」



いやいやいやっ!!!!

だから君の判断基準は一体どこなんだ――。

ってかヨリさんだからこそ信用できないんですけど?!


ガチャッ



「ただいま〜。」



どうやら大人組が帰ってきたようだ。



『じゃぁヨリさんは置いといて、ユウさんに聞いてみようよ??』

「うん。」



あたしと嵐はリビングへ行く。

リビングには帰って来たばかりの四人が居た。


ってか…何この袋の山?!

テーブルの上には大量に買い込んだパンの入った袋の山ができていた。
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