裏道万屋の事情
『ねぇ、嵐。どっちが長く線香花火落ちないでいられるか勝負しようよ!!』

「いいよ。」

『あ、でもその前にお願いしなきゃだった!!忘れてたぁー。』

「お願い??」

『えっ知らないの??線香花火に火を付ける前に願掛けをして、その線香花火の火が最後まで落ちないで終わったら願い事が叶うって言うじゃんっ!!』

「へぇー。」



本当に知らなかったの?!

ジンクスとはいえ、これ結構有名じゃね??



「じゃ、お願いしなきゃ。」



そう言って嵐は線香花火を間に挟んで手を合わせ、目を閉じた。


あたしもしよーっと。


あたしも嵐と同じように線香花火に祈りを込めた。
















―――あたしに平和な毎日を与えてください。



うん。マジで。
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