裏道万屋の事情
あーどうしよ………

何もすること無い。


退屈だな…。



『って…退屈??』



何で退屈なんて思うんだろう??


別に今までだったら、一人になったからと言って退屈だとか考えたりしなかったのに。






















『…そうか…あたし……』


あたし―――



























どうやら自分が思ってた以上に、すっかり万屋で過ごす日が日常になっちゃってるんだ………。





万屋にお世話になり始めてからは常に周りに輝さんや弘さんや嵐がいて、

学校ではいつも通りに樹里や諒がいて、

一人になる時は買い出しとかお風呂とか何かしらしていて―――


























気付いたら何もしないで一人でいる時間なんて、ここ最近ずっと無かったんだな。





だからかな??


久しぶりに、いざ一人になってみたら―――



































『……何か、寂しい…。』















それは、『退屈だ』とかいうよりもずっとずっと当てはまっている、














――あたしの素直な気持ち。
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