裏道万屋の事情
「俺は最近仲間に入ったばっかの下っぱだから、勝手に何かできるような権力は無いんだなーこれが。俺の今の仕事は君の見張り。別に取って食ったりしないよ??」

『………。』

「あ、食われたいなら別だけどね??」

『はぁっ???!!!』

「ははっ冗談だって。そんな勝手なことしたら俺の首飛ぶからね。あ、これそのまんまの意味ね。」



…って、こえぇぇ!!!!


仲間から外されるんじゃなくてマジで首飛ばされるのかよ???!!!











「おい下っぱ!!!!」



そこへ息が少し上がった男が来た。

しかもあたしがさっき下駄を命中させた男のうちの1人だ。



「その女連れて裏から逃げとけ。さっきの祭りの中にでも紛れて隠れてろ。絶対そいつ逃がすんじゃねぇぞ!!!!良いなっ??!!」

「はーい。」



ちょんまげ男に背中に腕を回され、あたしは一緒に歩かされた。



『ねぇ、あいつ等何やってんの??何かさっきのやつ息上がってたし。何であたしが逃げなくちゃなんない訳?!』

「どうやら君を取り戻しに来た人達と喧嘩してるみたいだね。」

『…えっ??!!』



輝さん達が…ここに…?!



だったら輝さん達のとこに行かなきゃ!!!!
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