裏道万屋の事情
「何??そんな驚くこと??っつーか万屋のこと知ってるの??」

『知ってるも何も、あたしも成り行きで今現在万屋の一員だっての!!!!』



ってか万屋って一体どういうシステムだ?!



まさかのチェーン店…??



「君が万屋??君は初めて見るけど…。誰かと一緒にやってるんだよね??」

『桜庭 輝明っていう鬼畜ドＳ野郎と四条 弘久さんっていう優しい人の所だけど―――』

「桜庭 輝………もしかしてあの『裏道万屋』?!」

『確かに家は裏道ですけど…。』

「『裏道万屋』っていうのは、俺達の業界の中での君が居る万屋の呼び名なんだ。まぁ大体そこの責任者のことを指すのに使うんだけどさ。ちなみに俺は『変装万屋』ね。」



な、何か複雑!!!!

万屋ってこんな組織的なものだったのか??!!



「けど―――この件に『裏道万屋』も関わってるとは驚いたなぁ。」

『そーなの??』

「…君は新入り??」

『まぁそんなとこです。』

「そっか。…いや、『裏道万屋』って俺達万屋の中じゃ一匹狼なんだ。最近ほとんどの万屋はお互い提携していて、必要なときは手伝い合ったりするようになったんだ。けど君のとこは何故かまだ提携してないんだよ。何でだろうな??」



そうなんだ。


でも何で提携してないんだろう??



『単にそのシステムのこと知らないんじゃない??』

「いや、そんなはずはない。全ての万屋に通達は届いてるはずだから。してない所には何回も連絡行ってると思うんだけど…。」

『うーん…とりあえず１回輝さんに会って聞いた方が良いかも。』

「そーだな。折角だし、後で話してみるかっ!!」



いやー何か新たなことが明らかになったなぁ。

ってか、よくよく考えたらあたし万屋のことまだ全然分かってねぇぇっ!!!!
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