裏道万屋の事情
自分の部屋に入って布団へダイブ。



全く…


思い出してくれたかと思ってちょっと嬉しかったのになぁ…。


こんなん嫌がらせだとしか思えないっての!!!!



あたしはたった今泣いていたことも忘れて腹をたてた。






















――ピンポーン…――






















インターホンが鳴る。



あれ??


今玄関にいるのって嵐??





これピンポンダッシュとかの本格的な嫌がらせだったりして…。



――コンコンッ――



「菜子ちゃんっ依頼人の方がいらしたから客間に来てくれる??」



ドアの外から弘さんの声。


ぇえっ…

こんなときに依頼ですか…?!


空気読め空気ィィ!!!!!!





心の中で突っ込みを入れつつあたしは返事をし、すぐさま客間へと向かった。

















まぁでも、あたしは久々に仕事参加するっぽいし…気合い入れなきゃ。



客間の扉の前で頬を両手でパンッと叩いて気合いを入れる。



――コンコンッ…ガチャッ――



あたしは扉をノックしてから開いた。



『失礼しま――…』



























…………………………。























――バタンッ――



あたしは扉を閉じた。





うん…


あたしは何も見なかったよね、うん…。



とりあえず…



あたし白馬なんて見てないよね…





白馬を見てあの横文字の名前が浮かんじゃったなんて、全部気のせいだよね…??
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