裏道万屋の事情
ってかそもそも弘さんがあたしを呼びに来たのも気のせいだったんだよ、きっと。



あたし疲れてるんだ!!!!



そうだよそうに決まってる!!!!



部屋戻って早く寝よう!!!!!!



あたしが扉に背を向けた瞬間――







――ガチャッ――



















…………………………。










あたしはぎょっとした。



何やら嫌な汗が流れる。






あたしは恐る恐る後ろを振り返った。



























「やぁナオ!!!!元気そうだね。ささっ、中に入りたまえ。エリザベスもナオに早く会いたがっているのだよ!!!!」

『く……………』

「句??」

『く……………』

「区??」
































空気読めない訳だぁぁぁ――!!!!


何てったってこいつに空気を読むなんて動作は備わっちゃいない!!!!



あたしはくらっとした。



「おやおや大丈夫かいナオ??久々にこの僕に会えて腰が抜けたのかい?!だが案ずることはないさっナオ!!僕の麗しい美貌を前にすれば誰だってそうなってしまうのだからねっ!!!!」



目眩だボケぇ!!!!


そしてお前のその自信は一体どこから生まれてくるんだ!!!!





…皆さんももうお分かりだろう。








客間から出てきたのは、思い出したくもないあの男…






――先日依頼で手伝った海の家の副オーナー、須藤 頼仁だった。
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